Civic Mimic



Richard Siegal率いるダンスカンパニーthe bakery によるコンテンポラリーダンスパフォーマンス、「Civic Mimic」(2011年)のためにデザインされた舞台装置。
___http://theatre-chaillot.fr/danse/richard-siegal-rsien/civic-mimic

パフォーマンスは、パリ、ドレスデン他の諸都市を巡回することが決まっており、組み立て・解体・輸送が容易に行えることが要求された。
主要な公演会場となるパリのテアトル・ナシオナル・ドゥ・シャイヨーでは、パフォーマンスの会場が劇場内のフォワイエにあたるレストラン内に設置される。これを受け、線上に伸びるプラットフォームの一端をレストランテーブルとして利用し、もう一端を主要なパフォーマンスのステージとし、これらを連続的につなぐかたちで舞台装置はデザインされた。レストランに利用する際の席数を確保し、また舞台装置の中に複数の視点/視点場の関係を形成するため、プラットフォームの両端は非対称に二股に分割し、中心で折り曲げたような変形したX型の構成とした。
また、プラットフォームを支える直径10mmのスティールロッドの長さと密度を精密にコントロールし、レストラン側からパフォーマンス側に向ってステージの剛性が徐々に弱くなっていくようデザインを行った。これにより、パフォーマンスステージの付近では、ダンサーの動きに合わせ、弾性範囲内で舞台装置が上下左右に揺れ動く脆弱な構造を実現した。

Civic Mimic / Paris, France & Dresden, Germany, 2011
© R&Sie(n) [ François Roche, Stephanie Lavaux, Toshikatsu Kiuchi ] with Gabriel Blue Cira, Marysol Kraviez Engineering: Gabriele Guscetti, Ingeni-Geneve

投影面積: 58㎡ 発注主: The Bakery ( Richard Siegal ) 用途: コンテンポラリーダンスのための舞台装置